インハンド-原作ネタバレ感想文

山下智久が主演するTBSのドラマ「インハンド」の原作となる漫画「インハンド・紐倉博士とまじめな右腕」のネタバレ感想文です。

■インハンドの原作ネタバレ感想文

朱戸アオの原作漫画「インハンド・紐倉博士とまじめな右腕」を読んだ。

右手が義手(ロボットハンド)というので、なんとなくドラマ「Spec(スペック)」を連想しながら読んでいたのだが、全く想像とは違って、医療系ミステリーだった。

第一印象としては、医療系の専門用語などが多く出てくるので、小難しい感じがした。読む人を選ぶだろうなと思う漫画だった。

さて、インハンドの第1巻には3話が収録されていて、第1話のテーマはウイルスで、TARSコロナウイルスが国内に持ち込まれるという話だった。

ウイルスに感染しても発症しないケースがあることは知っていたが、ウイルスを他人に感染させやすい人が居る事は初めて知った。他人にウイルスを感染させやすい人のことをスーパースプレッダーというそうだ。

しかし、スーパースプレッダーの存在は確認されているが、その原理は科学的には解明されていないようだ。

漫画「インハンド・紐倉博士とまじめな右腕」の第1話に登場した大学の講師・相田光一は、感染しているのに発症せず、しかも他人に感染させやすいスーパースプレッダー体質という最悪の組み合わせだった。

相田光一はウイルスを国内にまき散らし、大勢にTARSコロナウイルスを感染させ死に至らしめたため、感染して死亡した恋人に刺されて死んだ。

確かに相田光一は大勢にTARSコロナウイルスを感染させたのだが、本人は悪気があるわけではないし、そもそも本人は感染している事すら気づいていないので、なぜ、人に恨まれ、なぜ自分が殺されたのかも分からないだろう。なんとも後味の悪い結末だった。

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■不老不死

原作漫画「インハンド・紐倉博士とまじめな右腕」の第2話のテーマは、不老不死だった。

不老不死というのは、太古の昔から権力者が追い求めているが、未だに発見されていないので、不老不死は錬金術のようなものだと思われがちだが、研究自体はかなり進んでいる。

第2話に登場した「ガニメデ財団」は、不老不死を目指す団体だが、若い人の血液を輸血して、血液に含まれる血液に含まれるタンパク質「GDF11」で若返るという感じの内容だった。

しかし、人の細胞には寿命(限界)があり、その限界の1つが、細胞分裂の回数である。染色体に「テロメア」という部分があり、細胞分裂をする度に、「テロメア」が短くなっていく。

そして、「テロメア」が無くなれば、それ以上は細胞分裂が出来ない。つまり、そこが人間の寿命になるということだ。

しかし、「テロメア」を修復する「テロメラーゼ」という成分が見つかっており、将来的に人間が「テロメラーゼ」を摂取できるようになれば、「テロメア」が修復でき、不老不死が実現するかもしれない。

深海やジャングルには、まだ見つかっていない生物も居るので、新種の生物が見つかり、研究が進んでいけば、人間は不老不死を手に入れる可能性が十分にある。

ただ、私は不老不死を手入れられるとしても、不老不死など望まない。

なぜなら、人間の寿命が200歳になったとしても、定年退職の時期も後ろにずれるので、ブラック企業で170歳まで働かなければならないからだ。

だから、私は不老不死など望まず、それなりに生きて、元気なままでコロッと逝くのが理想である。もう現世は諦めたので、来世にかけるしかないのだ。

そして、次に生まれ変わったら、セガサターンではなく、プレイステーションを選ぶような人間になりたい。

そういえば、私の父は、VHSではなく、ベータ(VHSに負けたビデオテープの規格)を買っていた。私がセガサターンを買ったのは、もしかしたら、遺伝なのだろうか。それとも、生まれ育った環境なのだろうか。

■遺伝と環境

原作漫画「インハンド・紐倉博士とまじめな右腕」の第3話のテーマは「遺伝と環境」だった。

人の才能は「遺伝か、環境か」という議論は昔からあり、エディー・マーフィーが主演する映画「大逆転」も「遺伝か、環境か」をテーマにした映画である。

映画「大逆転」は、投資会社を経営する兄弟が、人の才能は「遺伝か、環境か」という議論をして、優秀な重役ダン・エイクロイドをクビにして、ホームレスのエディー・マーフィーを重役にするというストーリーである。

こうした問題に、インハンドの紐倉博士は、「遺伝か、環境かではなく、遺伝と環境」と答えを出した。

私は紐倉博士の答えを読んで、ある小説を思い出した。

それは、お金持ちの男性が浮気している交際相手に「お前が愛しているのは、私か?それとも私の金か?」と尋ねると、交際相手の女性が「お金持ちの貴方を愛しているのよ」と答えるシーンである。これは物事の本質だと思う。

ただ、私は「遺伝か、環境か」と言われたら、環境だと考えるようにしている。

遺伝は自分が努力しても、どうにも出来ない部分なので、考えるだけ無駄だと思う。

しかし、環境というのは、自分の努力で変えられるからだ。

それに、遺伝でどうにも出来ないことでも、努力で少しはカバーできることもある。

例えば、痩せにくい体質でも、筋トレをしたり、ランニングをしたりすれば、少しずつでも痩せていくだろうし、太りにくくなるはずだ。

しかし、自分は遺伝で痩せにくい体質だからと言って諦めてしまうと、そこで終わってしまう。

だから、私は遺伝では無く、環境の問題だと思いたい。

なお、インハンドの原作のあらすじとネタバレは「インハンド-原作のあらすじとネタバレ」をご覧ください。

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