なつぞら-川村屋とバーターカリーのモデルは中村屋
NHKの朝ドラ「なつぞら」に登場するパン屋「川村屋」のモデルは新宿の「中村屋」です。
■なつぞら-川村屋のネタバレ
朝ドラ「なつぞら」に登場する「川村屋」は、東京・新宿にあるパン屋で、喫茶店を併設しており、喫茶店でインド式「カリー」を出している。カレーではなく、カリーで、名物は「バターカリー」である。
また、「川村屋」の店員は民族衣装を着ており、オーナーの前島光子(比嘉愛未)は30歳前後で「マダム」と呼ばれている。
また、過去に「雪月」の小畑雪之助(安田顕)も「川村屋」で修行しており、息子の小畑雪次郎(山田裕貴)も「川村屋」で修行する。
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■川村屋のモデルは中村屋
NHKの朝ドラ「なつぞら」に登場する「川村屋」のモデルは、東京・新宿にあるパン屋「中村屋」です。
パン屋「中村屋」は、明治34年(1901年)に相馬黒光と相馬愛蔵の夫婦が東京の本郷(東京大学の前)のパン屋「中村屋」を店員ごと買い取り、営業を開始したのが始まりである。
パン屋「中村屋」は学生相手の商売で繁盛し、シュークリームをヒントにして考案したクリームパンをヒットさせ、明治40年(1907年)に東京・新宿に支店を出した。
この新宿店の向かいには、薪炭商「紀伊國屋」があった。薪炭商とは、炭や薪を売る店で、この薪炭商「紀伊國屋」が、後に「紀伊國屋書店」となる。
朝ドラ「なつぞら」に登場する書店「角筈屋(つのはずや)」のモデルが「紀伊國屋書店」で、パン屋「中村屋」と書店「角筈屋」が向かい同士なのは、こういう実話が元になっている。
その後、実話のパン屋「中村屋」は明治42年(1909年)に現在の場所に移転し、「紀伊國屋書店」の斜向かいになり、昭和2年に喫茶店を併設している。
さて、「なつぞら」の「川村屋」が喫茶店で、「カレー」ではなく、インド式「カリー」を出しているのだが、これも実話である。
パン屋「中村屋」の相馬黒光は、大正時代にインドから亡命してきた革命家ラス・ビハリ・ボースを匿い、長女・相馬俊子と結婚させた。
この間に、ラス・ビハリ・ボースが相馬家にインド式カリーを振る舞っており、それが縁で、パン屋「中村屋」は喫茶店を併設したときに、日本初のインド式カリーを販売した。
さて、「なつぞら」の「川村屋」は店員の制服が民族衣装なのだが、これにも実話があるのでネタバレしておく。
パン屋「中村屋」の相馬黒光は、ロシアから亡命してきた詩人ワシーリー・エロシェンコを下宿させたことがあった。
夫・相馬愛蔵がワシーリー・エロシェンコの着ていたロシア民族衣装「ルパシカ」を見て気に入り、パン屋「中村屋」の制服に採用した。ルパシカはパン屋「中村屋」は代名詞になるほど、有名になったという。
また、夫・相馬愛蔵はワシーリー・エロシェンコを下宿させたことが縁でロシアに興味を持ち、喫茶店でピロシキなども出している。
さて、朝ドラ「なつぞら」のなかでは、「雪月」の小畑雪之助(安田顕)と小畑雪次郎(山田裕貴)がパン屋「川村屋」で修行してるのだが、これもモデルとなるエピソードがある。
小畑雪之助(安田顕)のモデルとなった立花亭の小田豊四郎は、中学を卒業したとき、父親の会社が倒産したため、進学を諦め、叔父が経営する「札幌千秋庵」で働くことになった。
このとき、叔父は「札幌千秋庵」にパン部門を設立しようと考え、小田豊四郎を東京・新宿のパン屋「中村屋」へ修行に出すことにした。
しかし、パン屋「中村屋」は既に新入社員の採用選考を終えていたので、小田豊四郎の受け入れを断っており、小田豊四郎はパン屋「中村屋」で修行していない。
また、小田豊四郎の子・小田豊も京都の「鶴屋吉信」で修行しており、パン屋「中村屋」では修行してない。
なお、朝ドラ「なつぞら」のモデルやネタバレについては「なつぞら-あらすじとネタバレ」をご覧ください。
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