私たちはどうかしている-黒幕と犯人ネタバレの考察と疑義

日本テレビのドラマ「私たちはどうかしている」の原作の犯人をネタバレする考察と疑義です。

■光月庵殺人事件のあらすじ

15年前、母・大倉百合子は、花岡七桜(5歳)を連れて、和菓子屋「光月庵」で住み込んで働いていました。

花岡七桜は、そこで、「光月庵」の跡取り息子・高月椿(5歳)と出会い、友達になります。

花岡七桜は「なお」という名前なのですが、高月椿は「サクラ」と呼んで、とても仲良くしていました。

そのようななか、「光月庵」の主人・高月樹(高月椿の父)が部屋で血を流して死んでいるところが発見されます。

花岡七桜は、血を流して倒れている高月樹の傍らで立っている高月樹の長男・高月椿を目撃しました。

そして、高月椿が「お父さんの部屋から、サクラのお母さん(大倉百合子)が出てくるのを見た」と証言したため、母・大倉百合子が殺人容疑で逮捕されました。

ナイフから母・大倉百合子の指紋が検出されており、他に怪しい人は居ませんでした。

しかし、母・大倉百合子は、無実を訴えながら、取調中に倒れて死亡しました。

そこで、今回は高月椿を殺害した犯人と黒幕を推理します。

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■犯人ネタバレの考察と疑義

犯人を考察するのに、必要になるため、先に和菓子屋「光月庵」の家系図(相関図)を紹介します。

私たちはどうかしている-花岡七桜と高月椿のネタバレ相関図

「光月庵」の主人・高月樹と女将は夫婦なのですが、肉体関係はなく、長男の高月椿は女将と不倫相手の間に生まれた子でした。

もう1つ、犯人を考察する上で、重要になってくるのは、和菓子屋「光月庵」は、代々、血縁者が店を継ぐという鉄の掟です。

血のつながりは、継承者を決めるうえで、重要な要素となるので、光月庵殺人事件の犯人を推理する手がかりとなるはずです。

そして、相関図のなかに犯人が居ると仮定して、犯人を考察していきます。

■大旦那の高月宗寿郎(佐野史郎)の考察

高月宗寿郎は、「光月庵」の大旦那です。ドラマでは佐野史郎が高月宗寿郎を演じます。

さて、原作の高月宗寿郎は女将の不倫を知っており、高月椿には高月家の血が流れていない事を悟り、高月樹の死後、高月椿には冷たく当たります。

そして、高月宗寿郎は、住み込みで働いていた大倉百合子の娘サクラ(花岡七桜)に高月の血が流れていると考え、サクラを捜しています。

さて、高月宗寿郎は、血縁者が「光月庵」を継ぐという鉄の掟を守ろうとしています。
しかし、高月椿には高月家の血が流れていない以上、高月樹が死んでしまうと、血縁者が途絶えてしまいます。

このため、高月宗寿郎が高月樹を殺害するという可能性は無いと考えられます。

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■大倉百合子(中村ゆり)の考察

大倉百合子(中村ゆり)は、花岡七桜の母親で、「光月庵」の主人・高月樹の不倫相手です。ドラマでは、中村ゆりが大倉百合子を演じます。

さて、原作の大倉百合子は、高校時代から高月樹と交際していたのですが、大旦那に結婚を反対され、高月樹は大旦那が選んだ女将と結婚しました。

しかし、高月樹は大倉百合子とは別れず、不倫関係を続け、大倉百合子が花岡七桜を出産しました。

そして、大倉百合子は、花岡七桜と高月椿についてのDNA鑑定書を屋根裏に隠していました。

そして、大倉百合子はDNA鑑定の結果から、高月椿には高月家の血が流れておらず、高月家の血が流れているのは花岡七桜だけだと知っていることになり、DNA親子鑑定は後継者争いの決定的な証拠となります。

「光月庵」には、血縁者が店を継ぐという掟があるため、大倉百合子が高月樹を殺害すれば、「光月庵」の後継者は花岡七桜に決まるので、大倉百合子が高月樹を殺害する動機が十分にあります。

しかし、高月樹を殺害しなくても、DNA鑑定書という証拠があるので、遅かれ早かれ、花岡七桜が「光月庵」の継承者となるため、高月樹を殺害するメリットはありません。

それに、大倉百合子は和菓子職人なので、店には大倉百合子の指紋が付いたナイフはいくらでもあると考えられます。

このため、大倉百合子は犯人の可能性は低いです。

ただし、心中の可能性も出てきたので、心中説も紹介します。

■心中と自殺の可能性

高月樹は「光月庵」の当主で、光月庵殺人事件の被害者です。ドラマでは、鈴木伸之が高月樹を演じます。

高月樹の自殺は可能性が低いと思っていたのですが、第11巻で心中による自殺の可能性も出てきたので、紹介しておきます。

女将の回想によると、大倉百合子が高月樹に「私と一緒に死んでくれる」と尋ね、高月樹が「ナイフを用意するよ。2人を永遠に繋ぐナイフだ」と答えています。

そして、女将は「あの女(大倉百合子)は直前になって逃げた。小さな我が子を1人には出来ないって、都合良く子供への愛を選んで、樹さんを裏切ったの。殺したも同然よ」と話しています。

女将の話を信じると、高月樹は大倉百合子と心中しようとしたのですが、大倉百合子が直前になって逃げてしまったため、失望して自殺したという可能性が高いです。

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■高月椿(横浜流星)の証言

高月椿は、高月樹の長男で、「光月庵」の跡取り息子です。ドラマでは、横浜流星が高月椿を演じます。

高月椿は光月庵殺人事件の第1発見者で、高月樹と大倉百合子が争っているのを見たと証言したため、大倉百合子が犯人として逮捕されました。

しかし、高月椿は女将に迫られて、大倉百合子を見たと証言したような印象を受けたので、この証言については信憑性に疑問が残ります。

また、高月椿が犯人の可能性についてですが、凶器は刃物なので、5歳の子供でも高月樹を殺害することは可能だと思います。

しかし、5歳の子供に指紋の知識があるのかは疑問で、凶器に高月椿の指紋が残っていない点を考えると、高月椿が犯人という可能性は低いと思います。

■女将が犯人の可能性

女将は高月樹の妻で、原作で名前が登場しません。現時点では、ドラマ版でもキャスト未定です。

女将は高月樹との肉体関係が無く、不倫をしており、不倫の子・高月椿を出産し、高月椿に「光月庵」を継がせる事に執念を燃やしています。

「光月庵」には、血縁者が店を継ぐという鉄の掟があるのですが、当主の高月樹が死ねば、高月椿が店を継ぐことになります。

つまり、女将には動機があるし、高月樹が死んで最も利益を得るのは女将ということになります。

しかし、女将にはアリバイがあります。

事件当日、女将は高月椿と同じ部屋で寝ていました。

高月椿は、事件前夜に父親(高月樹)と大倉百合子の不倫現場を目撃して動揺して朝まで起きていたので、女将が部屋から出ていないと証言しているのです。

ところが、花岡七桜は、女将を見たと言っているので、高月椿の証言とは矛盾があり、どちらかが嘘を付いていることになります。

犯人と黒幕の考察と疑義

花岡七桜は、15年前の事件のとき、女将を見たと言っているが、第1巻の描写を見る限り、女将を見たという証言には疑問が残る。

女将は、母屋を火事にして大旦那を殺害しようとするほど冷酷なので、やはり女将が最も怪しい。

しかし、高月椿が女将のアリバイを証言している以上、女将の犯行は不可能である。

女将が黒幕で、実行犯を雇うというパターンなら可能だが、ミステリー的には考えにくい。

女将の愛人が犯人という可能性もあるが、女将の愛人は多喜川薫の父親だったので、その可能性も低い。

多喜川薫の父親は、金沢でも有数の名家なので、高月樹を殺害するメリットは特にない。

では、誰が犯人か。可能性が大きいのは、高月樹の自殺である。

女将の証言通り、心中しようとした高月樹が、直前になって大倉百合子に裏切られて失望し、1人で死んだという可能性が大きい。

しかし、それでは面白くないので、私は花岡七桜が犯人だと予想する。

そもそも、花岡七桜は「その日の朝のことは、ところどころハッキリしなくて」と記憶が曖昧だと証言している。

花岡七桜が赤色が怖いのも、花岡七桜が高月樹を殺害したからではないか。

そして、高月椿が大倉百合子を見たと証言したのは、花岡七桜(サクラ)を守るためだったのではないか。

そう考えると、花岡七桜が犯人だったという可能性は十分にある。

なお、原作のあらすじとネタバレは「私たちはどうかしている-原作のあらすじと犯人ネタバレ」をご覧ください。

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