「生まれる。」第3話の感想-川上千恵の卵子提供
若村麻由美が出演するTBSドラマ「生まれる。」の第3話「母のおなかにあるのは命」の感想です。
ドラマ「生まれる。」の第3話のあらすじは、「「生まれる。」の第3話のあらすじとネタバレ」をご覧ください。
第3話は、下着会社の社長・川上千恵(若村麻由美)が、卵子提供により高齢出産する話しだった。
林田愛子(田中美佐子)がパン屋で倒れたときは、血が分からなかったので、不自然だったが、川上千恵(若村麻由美)が倒れたときは、ちゃんと血が流れていたので、自然だった。
卵子提供は倫理的な問題は残っているが、違法では無いらしい。卵子提供の値段は、アメリカなら500万円が相場で、タイやインドなら80万円が相場のようである。
川上千恵(若村麻由美)が緊急帝王切開で出産した子供は、心臓に穴が空いており、何度も手術を受けなければならないようだ。
リスクを承知したうえで、高齢出産や卵子提供により赤ちゃんを出産するのは、大人の勝手である。しかし、生まれてくる子供は、リスクを選択できない。
川上千恵(若村麻由美)の子供のように、リスクによる疾患を負って生まれてきた子供からの視点がないので、ドラマとしては浅かった。
果たして、川上千恵の子供は何度も手術を受けなければならない体で生まれてきたことが、幸せなのだろうか。大きなテーマなのだが、そういうところが描けていない。
次男・林田浩二(ジャニーズJr.中島健人)が白血病なので、「病気でも生まれてきて良かった」ということを描くのかと思っていたが、第3話までを見る限りでは違うようだ。
パン屋の常連の子供・西嶋丸子(宮武祭)の弟が病弱らしい。西嶋丸子の弟で、リスクを受けて生まれてきた子供を描くのかもしれない。
また、卵子提供には子供とDNAのつながりがないという問題点もある。親子の絆(きずな)は、血のつながりなのか、一緒に生活した歴史なのか。
川上千恵(若村麻由美)は、自分のお腹の中で育ったから自分の子供だと考えているようである。ただ、描き方が浅かったので、感情移入が出来なかった。
この辺りは、特別養子縁組の林田太一(関ジャニ∞大倉忠義)のエピソードで、しっかりと描いて欲しいものである。
さて、不妊治療を続けている内田留美(西村知美)は、まだ妊娠しないようだ。
最初は「妊娠したい」とだけ願っている人も、妊娠すると「五体満足で生まれてきて欲しい」と思うようになる。
赤ちゃんが五体満足で生まれてくると、次は「良い幼稚園へ入れたい」と思うようになる。
そして、「良い小学校へ入れたい」「良い高校や大学へ入れたい」「良い会社に就職させてやりたい」と思うようになり、子供を塾に通わせたり、習い事をさせたりする。
「あんたは最初に妊娠しただけで喜んでたじゃない。五体満足で生まれてくるだけで良いって言ってたじゃない。もう一度、子供が生まれた時ことを思い出そうよ」という結末になると、面白いドラマになると思う。
なお、第3話のプレゼントクイズは「愛美が取材に訪れた川上千恵は何の会社を経営していたでしょう?」で、答えは「下着会社」です。
ドラマ「生まれる。」の主題歌や原作は、「TBSドラマ「生まれる。」の主題歌や原作」をご覧ください。