ゴシュハシンダの意味
「セロ弾きのゴーシュ」が登場するするフジテレビ系のミステリードラマ「霧に棲む悪魔」44話の感想とネタバレです。
第44話のあらすじは「霧に棲む悪魔-第44話のあらすじとネタバレ」をご覧下さい。
ドラマ「霧に棲む悪魔」の第44話で、悪魔の恐れる呪文「ゴシュハシンダ(ゴシュは死んだ)」の意味がある程度わかった。
「ゴシュハシンダ(ゴシュは死んだ)」のゴシュは、フランス語の「gauche(ゴーシュ)」だった。
白衣の女・安原霧子(入山法子)は、フランス語のゴーシュをゴシュと聞き間違えて、覚えていたようである。
フランス語の「gauche(ゴーシュ)」には、「左利き」「不器用」などのほかにも、「身分違いの結婚」という意味があった。
フランス語のゴシュなどを考えると、おそらく、「ゴシュハシンダ」には3つの意味がある。
1つ目は、チェロ奏者だった本物の御田園陽一が死んだという意味である。
チェロ奏者のゴーシュを主人公とした宮沢賢治の童話「セロ弾きのゴーシュ」から、ゴシュはチェロ奏者を意味していると考えられる。
2つ目は、左利きの男(戸次重幸)は死んで、右利きの御田園陽一(戸次重幸)に生まれ変わったという意味である。
「ゴシュは死んだ」の意味を解いた龍村玄洋(榎木孝明)は、コーヒーカップを半回転させ、右手から左手へと持ち替えている。
フランス語の「gauche(ゴーシュ)」にも「左利き」という意味があるので、ゴシュは左利きの男を意味している。
チェロ奏者だった本物の御田園陽一は右利きなので、左利きのゴシュは現在の御田園陽一(戸次重幸)のことだと考えられる。
つまり、右利きの御田園陽一(戸次重幸)に生まれ変わったので、左利きの男(戸次重幸)は死んだという意味である。
御田園陽一(戸次重幸)が右手で不器用にカレーを食べるのは、元々は左利きだったことを意味している。
(ここからは、ドラマ「霧に棲む悪魔」の原作「白衣の女」のネタバレが含まれています。原作のネタバレを知りたくない人は、閲覧にはご注意下さい。)
3つ目は、原作「白衣の女(びゃくえのおんな)」からのネタバレになる。
御田園陽一にあたる原作のパーシヴァル・グライド卿の両親は、事実婚状態だったが、身分が違うため結婚はしていなかった。
しかし、パーシヴァル・グライド卿は父親の地位や財産を相続するため、両親が結婚していたように結婚記録を改ざんして、父親の地位や財産を相続した。
日浦晴香(京野ことみ)の調べによると、フランス語「gauche(ゴーシュ)」には、「身分違いの結婚」「釣り合わない結婚」という意味があるらしい。
日浦晴香によると、昔のフランス貴族が身分違いの結婚するさい、右手を差し出さずに、左手を差し出していた。それが転じてgaucheには「身分違いの結婚」という意味があるようだ。
原作のパーシヴァル・グライド卿の両親が身分違いの事実婚だったことを考えると、「ゴシュハシンダ」にも「身分違いの結婚」という意味が含まれているだろう。
さて、もう1つネタバレしておくと、原作のパーシヴァル・グライド卿は火事で死んだ。だから、御田園陽一(戸次重幸)も火で死ぬだろう。
その火とは、御田園陽一(戸次重幸)が進めている「サラマンダープロジェクト」だろう。サラマンダープロジェクトについては、「サラマンダープロジェクト」をご覧下さい。
「霧に棲む悪魔-第45話のあらすじ」へ続く。ドラマ「霧に棲む悪魔」の原作や主題歌については、「霧に棲む悪魔の原作や主題歌」をご覧ください。