坂本龍馬の新政府綱領八策
奥医師の三隅俊斉が登場するドラマ「JIN-仁-2(完結編)」の第9話「坂本龍馬、暗殺」の視聴率と感想です。第9話の視聴率は19.2%でした。
JIN2第9話のあらすじは「JIN2-仁(完結編)-第9話のあらすじ-坂本龍馬の海縁隊」をご覧下さい。
JIN2の第9話も面白かった。護衛に付いていた長州藩士・東修介(佐藤隆太)が坂本龍馬を切った件については、後半に述べるとして、先に坂本龍馬の書状から感想を書く。
第9話で坂本龍馬(内野聖陽)が西郷隆盛(藤本隆宏)に渡した、次の政府の人事を記した手紙のモデル(元ネタ)は坂本龍馬の手紙「新政府綱領八策」である。
新政府綱領八策とは、坂本龍馬が18667年(慶応3年)11月に書いた直筆の書で、船中八策の基本方針の他に、次期政権の総理の名前が伏せ字でしるした人事案である。
坂本龍馬(内野聖陽)の人事案では関白の名前が「○○○」の伏せ字になっていた。「○○○」の伏せ字は史実である。
現存する「新政府綱領八策」でも、「○○○自ラ盟主ト為リ 此ヲ以テ 朝廷ニ奉リ 始テ天下万民ニ 公布云々」となっており、坂本龍馬が盟主(次期政権の首相)に誰を充てようとしていたのかは不明である。
JIN2第8話の感想「呪いシートの正体はノイロシート」でも書いたが、この新政府綱領八策を「坂本龍馬の暗号」とも呼び、○○○の正体については「徳川慶喜」「坂本龍馬」「勝海舟」説などの他にも、「フリーメーソン」説などがある。
ドラマ「JIN-仁-2(完結編)」では、一般的な「徳川慶喜」説を採用していたので、「坂本龍馬の暗号」の件は面白くなかった。
さて、南方仁(大沢たかお)に恨みを持つ奥医師・三隅俊斉(深水三章)が動き出した。
第9話で三隅俊斉(深水三章)は、ペニシリン製造の免許状をねつ造して、何かを企んでいた。具体的に何を企んでいるのかは不明である。
役人が仁友堂を訪れて南方仁(大沢たかお)を引っ立てようとしたのだが、南方仁は京都へ向かっていたため、ペニシリン製造に関わる山田純庵(田口浩正)を連行した。
具体的な悪事の内容は今後あきらかになるだろうが、三隅俊斉(深水三章)は「安道名津(あんドーナツ)殺人未遂事件」の黒幕の件が残っているので、三隅俊斉については勧善懲悪の展開になるだろう。
さて、薩摩藩士の大久保一蔵(後の大久保利通=眞島秀和)は、坂本龍馬(内野聖陽)を暗殺するために、京都見回組に坂本龍馬の居場所を知らせて、けしかけた。
坂本龍馬暗殺の犯人には色々な説があるのだが、JIN2は「大久保利通の黒幕説」と「京都見回組説」の2つをミックスしていた。
JIN2第9話では、京都見回組は手紙の情報を元に近江屋を襲撃するのだが、坂本龍馬(内野聖陽)は近江屋から寺田屋へ移動したため、京都見回組の近江屋襲撃は空振りに終わった。
紀州藩士説も登場するのかと思ったが、JIN2では「いろは丸事件」が起きていないので、紀州藩士説には触れていない。「JIN2(完結編)の第9話の感想の後編-坂本龍馬を暗殺した犯人」へ続く。
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コメント欄
>寺田屋から近江屋へ移動したため、京都見回組の寺田屋襲撃は空振りに終わった
逆だと思います!
ご指摘ありがとうございます。史実では坂本龍馬が襲われたのは近江屋だったため、勘違いしていました。