東京セントラル証券の実在モデルは大和証券SMBCの実話

堺雅人が主演するTBSの倍返しドラマ「半沢直樹」に登場する「東京セントラル証券」のモデルと実話を紹介します。

■東京セントラル証券のモデルは実在した

半沢直樹(堺雅人)は「東京中央銀行」から、子会社「東京セントラル証券」へ出向することになりました。

ところが、半沢直樹(堺雅人)は「電脳雑伎集団」から受けたアドバイザーの仕事を、親会社の「東京中央銀行」に横取りされていまいます。

そこで、半沢直樹(堺雅人)は「やられたら、やり返す!倍返しだ」と言い、親会社の「東京中央銀行」と対立することになります。

こうして、「銀行VS証券」「親会社VS子会社」という構造ができるわけです。

こうした構造から考えると、半沢直樹(堺雅人)の出向先「東京セントラル証券」のモデルは「大和証券SMBC」だと考えられます。

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■東京セントラル証券のモデルと実話

1999年にメガバンクの三井住友銀行が、証券業界2位の大和証券と提携して、子会社「大和証券SMBC」を設立しました。

このとき、三井住友側から大勢の社員が「大和証券SMBC」へ出向しています。

出資比率は三井住友銀行が4割で、大和証券が6割でした。

このため、子会社「大和証券SMBC」の主導権は大和証券にありました。

しかし、三井住友銀行は2009年に証券業界3位の「日興コーディアル証券」を買収したことを機に、「大和証券SMBC」の主導権を奪おうとして、大和証券に圧力をかけました。

三井住友銀行は、「大和証券SMBC」と業界3位の「日興コーディアル証券」を合併して、一気に証券業界トップの野村証券に迫ろうと考えたのです。

しかし、大和証券は「大和証券SMBC」を奪われると、大和証券本体まで三井住友に飲み込まれる恐れがあるため、三井住友銀行に反発し、「銀行VS証券」という構造が生まれました。

そして、結果的に大和証券は、2009年に三井住友銀行との提携を解消して独立系証券会社に戻り、「大和証券SMBC」は現在、「大和証券キャピタル・マーケッツ」という大和証券の子会社になっています。

「半沢直樹」の原作「ロスジェネの逆襲」が連載されていたのは、2010年8から2011年10月なので、連載前に「銀行VS証券」という争いが起きたのは、三井住友銀行と大和証券のケースしかないはずです。

(昔は銀行に規制がかかっていたので、銀行が証券業務に進出するようになったのは、つい最近のことです。)

そして、「銀行VS証券」に「親会社VS子会社」という対立を考慮すると、「東京中央銀行」のモデルが「三井住友銀行」で、「東京セントラル証券」のモデルが「大和証券SMBC」と考えられるのです。

なお、「半沢直樹」の原作のあらすじとネタバレは「半沢直樹2-原作のあらすじと黒幕ネタバレ」をご覧ください。

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