半沢直樹(ロスジェネの逆襲)の実在のモデルと実話
TBSのドラマ「半沢直樹」の原作「ロスジェネの逆襲」に登場する企業や登場人物のモデルや実話を紹介します。
■ロスジェネの逆襲-登場人物のモデル
- 半沢直樹(堺雅人)
- 森山雅弘(賀来賢人)→?
- 岡光秀(益岡徹)→?
- 平山一正(土田英生)→落合正美
- 平山美幸(南野陽子)→落合善美
- 瀬名洋介(尾上松也)→ライブドアの堀江貴文
- 加納一成→ライブドアの宮内亮治?
- 清田正伸→ライブドアの熊谷史人?
- 郷田行成→株式会社プロデュース?
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■ロスジェネの逆襲-企業のモデル
- 東京中央銀行→三井住友銀行
- 東京セントラル証券→大和証券SMBC
- 白水銀行→住友銀行
- 電脳雑伎集団→ライブドア
- 電脳電設→?
- 東京スパイラル→ニッポン放送
- フォックス→フジテレビ
- コペルニクス→?
- ホワイトナイト→SBI
- 大洋証券(太洋証券)→大和証券MSBC
- さくら証券→大和証券SMBC
- ゼネラル産業→?
- ゼネラル電設→?
■単行本の表紙のビル
原作「ロスジェネの逆襲」の単行本の表紙の絵のビルは、東京の六本木ヒルズ(森ビル)です。
2000年代にITベンチャーなどで成功した「楽天」「Yahoo!」「ライブドア」「村上ファンド」などが、六本木ヒルズに本社を置いたり、六本木ヒルズに住んだりしており、こうした人々を「ヒルズ族」と呼んでいました。
当時は「ヒルズ族」が成功者の象徴だったのですが、六本木ヒルズから移転した企業も多く、今は死語となっています。
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■企業買収のモデルと実話
IT企業「電脳雑伎集団」がライバルのIT企業「東京スパイラル」に敵対的買収を仕掛けるエピソードのモデルは、2005年にIT企業「ライブドラ」がラジオ局「ニッポン放送」に敵対的買収を仕掛けた実話です。
2005年当時、ラジオ局「ニッポン放送」はフジサンケイグループの親会社だったのですが、フジサンケイグループの中核はテレビ局「フジテレビ」でした。
親会社のニッポン放送よりも、子会社のフジテレビの方が大きいという逆転現象が起きており、親会社のニッポン放送が買収されれば、フジテレビを含む日本の巨大メデキアグループが手に入るという、現在では考えられない状態でした。
しかし、当時の日本は敵対的買収がほとんど無く、フジテレビに喧嘩を売るような企業もありませんでした。
しかも、ニッポン放送とフジテレビの派閥争いなどもあったため、逆転現象は放置されていました。
このため、「物言う株主」と言われた「村上ファンド」の村上世彰がニッポン放送の大株主となり、逆転現象の解消を求めていました。
そこで、ニッポン放送とフジテレビが逆転現象の解消に動いていたのですが、IT企業「ライブドア」の堀江貴文が時間外取引でニッポン放送の株を買い占め、敵対的買収を仕掛けたのです。
ライブドアに資金を供給したのは、アメリカの投資銀行「リーマンブラザーズ」でした。
これに対して、フジテレビ側の防衛アドバイザーになったのが、三井住友銀行と大和証券が設立した「大和証券SBCM」です。
ニッポン放送は新株を発行して、敵対的買収から防衛しようとしたのですが、経営権を維持するための新株発行は認められておらず、ライブドアが裁判所に新株発行の差し止めを求めたので、新株の発行が出来なくなってしまいます。
ライブドアの堀江貴文は、ニッポン放送の株を買い進め、過半数の目前まで迫りました。発行株式の50%超を取得すれば、ニッポン放送は実質的にライブドアの物になります。
そのようななか、フジテレビ側のホワイトナイトとして現われたのが、ネット証券大手「SBI証券」を運営するSBIの北尾吉孝です。
そこで、ニッポン放送は、フジテレビを防衛するため、ニッポン放送が保有するフジテレビ株を5年間、SBIの北尾吉孝に貸し出しました。
こうすれば、ライブドアがニッポン放送を買収しても、フジテレビ株が無いので、5年間はフジテレビに手出しすることは出来ません。
ライブドアとしても、フジテレビが手に入らないのであれば、ニッポン放送を買収しても意味が無いので、世間を騒がせた敵対的買収は一転して、フジテレビとの業務提携という形で終わりました。
そして、ライブドアはフジテレビから1473億円を調達するのですが、翌年の2006年1月にライブドアの社長・堀江貴文らは、過去の粉飾決算などの容疑で逮捕されてしまいました。
「村上ファンド」の村上世彰も2006年にインサイダー取引で逮捕され、ライブドアに資金供給していたリーマンブラザースも2008年に破綻してリーマンショックを起こしました。
その後、ライブドアも通信アプリ「LINE」で有名な韓国系企業「LINE」に吸収されて消滅しました。
■銀行SV証券のモデル
原作「ロスジェネの逆襲」では、東京中央銀行と子会社「東京セントラル証券」が対立するモデルは、2009年に起きた「三井住友銀行」と「大和証券」の争いです。
1999年に住友銀行が証券業界2位の大和証券と提携し、「大和証券SBCM」が誕生しました。
出資比率は住友銀行が4割で、大和証券が6割なので、「大和証券SBCM」は大和証券の主導で運営されました。
2001年に住友銀行が「さくら銀行」と合併して「三井住友銀行」が誕生し、「大和証券SBCM」は「大和証券SMBC」へと社名を変更しました。
出資比率は分らず、大和証券が「大和証券SMBC」の主導権を握っていました。
2005年に、ライブドアがニッポン放送を買収しようとしたライブドア事件では、「大和証券SMBC」がニッポン放送側の防衛アドバイザーを務めています。
2009年、三井住友銀行は日興コーディアル証券を買収すると、証券業界トップの野村証券を抜いて証券業界トップになるため、日興コーディアル証券と大和証券SMBCを合併することにしました。
そこで、三井住友銀行は大和証券から「大和証券SMBC」の主導権を奪おうとするのですが、大和証券は反発し、三井住友銀行との提携を解消して、独立系の証券会社に戻りました。
「半沢直樹」の原作「ロスジェネの逆襲」のあらすじとネタバレは「半沢直樹 2-原作のあらすじと黒幕ネタバレ」をご覧ください。
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