半沢直樹-帝国航空の社長・神谷巌夫(木場勝己)のモデルとネタバレ
堺雅人が主演するTBSの倍返しドラマ「半沢直樹(銀翼のイカロス)」に登場する神谷巌夫(木場勝己)のモデルとネタバレです。
■神谷巌夫(木場勝己)のネタバレ
神谷巌夫(木場勝己)は、帝国航空の前社長の引退に伴うお家騒動が起きたとき、財務部という安全地帯に居たのですが、棚からぼた餅で社長に就任しました。
しかし、赤字路線の削減やOBの企業年金問題に苦しめられ、帝国航空の再建は進みませんでした。
神谷巌夫(木場勝己)は帝国航空の社長であり、当然、帝国航空の再建のキーマンになるはずなのですが、「半沢直樹(銀翼のイカロス)」の原作では、帝国航空の倒産まで描かれていないので、神谷巌夫(木場勝己)はあまり登場しません。
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■神谷巌夫(木場勝己)のモデルは西松遙
神谷巌夫(木場勝己)のモデルは、JALの倒産時に社長を務めた西松遙です。
「半沢直樹(銀翼のイカロス)」の中で描かれる帝国航空のお家騒動は、2006年にJALで起きたクーデーターです
2006年にJAL子会社の役員4人(4人組)がクーデータを起こし、JALの社長・新町敏行が引責辞任しました。
JALで財務畑を歩んできた西松遙は、4人組によるクーデーターに対して態度を鮮明にせず、中立を保っていたのですが、それが功を奏し、社内融和という目的で、中立の西松遙が後任の社長に選ばれました。まさに、棚からぼた餅でした。
こうして経営再建の期待を背負って社長に就任した西松遙は、原油高騰を受けて、リスクヘッジ(保険)をかけたのですが、その後、原油価格が下落に転じたので、リスクヘッジが裏目となり、赤字を拡大させてしまうのでした。
さて、当時のJALは財務が悪化しており、色々と問題を抱えていました。槍玉に挙がった問題の1つがOBの企業年金問題でした。
企業年金というのは、1階の国民年金、2階の厚生年金の上にある「3階」に当たる部分で、JALの企業年金は年利4.5%が約束されていました。
しかし、バブル崩壊後の日本では年利4.5%という設定が非現実で、JALの経営を圧迫しており、JALの再建には企業年金の削減が必要不可欠でした。
ところが、企業年金というのは簡単に簡単に削減できるものではなく、社員とOBのそれぞれ3分の2の同意が必要でした。
このため、JALの社長・西松遙は、企業年金の削減について、OBと交渉を開始するのですが、当然、反発に遭い、OBとの交渉に苦しめられます。
さて、JALの再建は、国土交通大臣・前原誠司の私的諮問機関「JAL再生タスクフォース」が担当するのですが、公的資金の注入が不可欠という判断が下り、JALの再建は企業再生支援機構が引き継ぎました。
官僚は、JAL特別立法に企業年金の削減を盛り込もうとするのですが、副総理の菅直人に一蹴され、依然として年金問題を解決する目処が立ちません。
そのようななか、企業再生支援機構の瀬戸英雄が、事前調整型の会社更生法の適用の申請を決定します。
JALの社長・西松遙は、法的整理を避けるため、企業年金の削減への同意を求めて、OBを説得して回りました。
しかし、報道機関がJALが会社更生法の適用を申請すると報じたため、西松遙はOBからの信用を失い、交渉が出来なくなってしまいました。
一方、政府と企業再生支援機構は、企業年金の削減に同意しなければ、企業年金を解散するという切り札を出し、OBを脅します。
争えば違法になる可能性が大きいのですが、企業年金が解散すれば、6割減になるため、OBは年金の削減に同意し、政府はなんとか3分の2の同意を取り付けました。
さらに、西松遙は法的整理には反対だったのですが、JALの内部では次第に会社更生法に賛成する者が増えてきます。
そのようななか、JALは、倒産報道の影響で急激に資金繰りを悪化させており、2010年1月19日に会社更生法の適用を申請したので、西松遙は同日付で引責辞任しました。
なお、原作のあらすじとネタバレは「半沢直樹(銀翼のイカロス)-原作のあらすじとネタバレをご覧ください。
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