半沢直樹-開発投資銀行の谷川幸代(西田尚美)のモデルとネタバレ

堺雅人が主演するTBSの倍返しドラマ「半沢直樹(銀翼のイカロス)」に登場する開発投資銀行の谷川幸代(西田尚美)のモデルとネタバレです。

■開発投資銀行の谷川幸代(西田尚美)のモデル

開発投資銀行の谷川幸代(西田尚美)のモデルは、社民党出身の議員・辻元清美です。

谷川幸代(西田尚美)については、原作では「サッチャー」「鉄の女」というキーワードが登場し、ドラマでもショートカットなので、辻元清美で確定です。

ただし、辻元清美は開発投資銀行の人間ではないので、簡単にJALとの関わりを紹介します。

さて、国土交通大臣に就任した前原誠司は、私設の諮問機関「JAL再生タスクフォース」を設置してJALの再建に乗り出した。

しかし、タスクフォースは最終的に、JALには公的資金の投入が必要と判断し、JAL再建は企業再生支援機構へとバトンタッチされ、「JAL再生タスクフォース」は解散した。

そこで、国土交通大臣の前原誠司は、「日本航空再建対策本部」を設置し、国土交通副大臣の辻元清美を、「日本航空再建対策本部」の事務局長に起用した。

こうして、辻元清美はJAL再建の実質的な責任者となり、JAL再建に向けて奔走するのだが、最終的に企業再生支援機構がJALに会社更生の適用を申請させるのだった。

なお、「半沢直樹」では、「JAL再生タスクフォース」の解散までは描かれていないので、日本航空再建対策本部の辻元清美を、開発投資銀行のJAL再建責任者として描いたと考えられる。

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■開発投資銀行のモデルとネタバレ

開発投資銀行のモデルは、日本政策投資銀行(政投銀)です。

日本政策投資銀行は、昭和26年(1951年)に政府系金融機関「日本開発銀行」として設立され、自動車やインフラ産業などに長期融資をして、日本の高度成長期を支えてきた。

そして、平成11年(1999年)に日本開発銀行と北海道東北開発公庫と統合して、日本政策投資銀行が発足した。

小泉政権下の2005年に日本政策投資銀行の完全民営化が決まり、2008年に(株)日本政策投資銀行となった。数年をかけて政府は株を手放し、完全に民営化する予定だった。

一方、JAL(日本航空)は2009年の年明けから、国土交通省ななどに根回しを行い、日本政策投資銀行から2000億円の融資を得るために奔走を始めた。

日本政策投資銀行を監督する財務省は、JALを使って日本政策投資銀行の完全民営化を阻止しようとしていた。

しかし、2008年9月に起きたリーマンショックの影響で、2009年に日本政策投資銀行の完全民営化は撤回され。財務省の目的は達成された。

すると、今度はJALがお荷物に成り、JALに融資をして破綻したら、財務省の責任になるため、財務省は不良債権を抱え込みたくない。

このため、融資は日本政策投資銀行とメガバンクを合わせて1000億円にとどまり、国土交通省が有識者会議を設置し、JALのリストラ案を作成した。

その直後に、民主党が政権を取り、政権交代が起きた。民主党は、自民党時代の政策を否定して、脱官僚を掲げた。

そして、国土交通大臣に就任した前原誠司が私設の諮問機関「JAL再生タスクフォース」を設置し、JALの再建に乗り出したのである。

さて、タスクフォースは、有識者会議の再建案を拒否し、新たにJALの査定を開始して、銀行に債権放棄を要求する。

当然、銀行団は債権放棄に反発したが、債権が焦げ付くよりも、債権放棄の方が良いので、銀行の上層部はタスクフォースの要求は想定内として、債権放棄を受け入れていたようだ。

その一方で、このまま行けばJALが資金ショートを起こすことが判明し、タスクフォースは最終的に公的資金の導入が必要だと判断した。

このため、JALの再建は、タスクフォースから企業再生支援機構へとバトンタッチされた。

それでも、タスクフォースのサブリーダー富山和彦は、JALの再建案を作り、企業再生支援機構の元でもJAL再建の主導権を握ろうと考えた。

しかし、企業再生支援機構の再生委員長・瀬戸英雄は、会社更生法の拡大を狙っており、JAL再生タスクフォースの再建案を完全に拒否したため、JAL再生タスクフォースは解散に追い込まれた。

一方、JALの資金ショートを回避するため、日本政策投資銀行が繋ぎ融資を行うのだが、日本政策投資銀行は政府保証を要求する。

しかし、副総理の菅直人が「日本政策投資銀行は政府が100%出資しているのだから、政府保証は二重保証になる」と拒否した。

その後、閣僚らが「政府保証を検討する」

こうして、JALは、企業再生支援機構によって、プレパッケージ型(事前調整型)の会社更生法の適用を申請する事になる。

「半沢直樹」では、開発投資銀行の完全民営化が決まり、開発投資銀行が債権放棄を拒否したので、半沢直樹も債権放棄を拒否した。

しかし、史実では、日本政策投資銀行は完全民営化が撤回されており、JALの会社更生の適用申請により、銀行は約8割の債権を放棄している。

なお、原作のあらすじとネタバレは「半沢直樹-原作「銀翼のイカロス」のあらすじとネタバレ」をご覧ください。

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