朝ドラ「エール」の史実-古関裕而のインパール作戦と実話のネタバレ
NHKの朝ドラ「エール」の古山裕一(窪田正孝)が参加するインパール作戦のモデルと実話のネタバレです。
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■古関裕而のインパール作戦と実話のネタバレ
昭和19年3月、日本軍は、イギリスから中国への補給物資ルートを切断するため、インド東北部のインパールへ侵攻を決め、「インパール作戦」を発動した。
それに伴い、大本営は、インパール作戦に特別報道班の派遣を決定し、小説家の火野葦平、画家の宮本三郎、作曲家の古関裕而の特別報道班に任命した。
ただし、画家の宮本三郎は病気のため、画家の向井潤吉が代わりに派遣された。
古山裕一(窪田正孝)のモデル古関裕而は、福島の母親が病気だったので、福島の実家と東京の古関家の2つ家を守る責任から、インパール作戦への辞退を申し出た。
しかし、軍部は全て調べ尽くしており、「貴下に万一のことがあった場合は靖国神社にお祭りいたします。ご母堂様もそれほどご重態でもなさそうですし」と言い、従軍を強制した。
古関裕而が仕方なく引き受けると、妻の古関金子は「引き受けた以上、仕方がありません。きっと元気に帰られますよ」と慰めてくれた。
さて、陸軍は4月29日をインパール陥落予定日としており、急がないと間に合わないと言うことで、早速、特別報道班は飛行機に乗ってインドを目指した。
途中でキャラメルを勧めてくれたので、甘い物が好きな古関裕而は「1つ頂きましょう」と頼むと、キャラメルの入った石油缶ほどの大箱を4個も持ってきた。
甘い物好きの古関裕而も、流石に驚いて、大箱の中に入っていたキャメル2箱だけもらって、後は返した。
さて、古関裕而らは、日本では急がないとインパールの陥落に間に合わないと言われていたのだが、ミャンマーの首都ラングーンに到着すると、現地の参謀から、インパール陥落まで、まだ時間があるので、しばらく休養するように言われた。
日本で聞いていた状況とは、全く違うようだった。
そこで、特別報道班は毎日、ラングーンで楽しい時間を過ごしながら、戦況の説明を受けていたが、一向にインパールが陥落する様子は無かった。
やがて、火野葦平と向井潤吉が一足先に現地の様子を見に行くことにしたので、古関裕而は残って火野葦平が書いた「ビルマ派遣軍の歌」に作曲し、演奏会を開いた。
また、各部隊から部隊歌を作って欲しいと頼まれていたので、各部隊に部隊歌を作る一方で、ビルマの歌や踊りの曲を採取した。テング熱に犯されて、10日ほど寝込んだこともあった。
やがて、前線の様子を観に行っていた向井潤吉が戻ってきて、日本軍の悲惨な様子を報告した。
その直後の昭和19年(1944年)7月4日、大本営がインパール作戦の失敗を認め、作戦中止を発令した。
このため、古関裕而はインパール作戦に従軍したと言っても、実際はラングーンで待機していただけだったのである。
さて、8月に入ると、古関裕而は帰国することになるが、仏印派遣軍司令部からの要請で、サイゴンへ向かうことになった。
サイゴンへ向かう途中で、8月5日に母親が死んだという電報が届いたため、古関裕而はサイゴンに到着すると、このまま帰国したいと申し出たが、司令部は「母親が死んだ事も把握しているが、軍の行事を変更することは出来ない」と拒否した。
古関裕而は仕方なく、サイゴンで飛行機を降ると、河村参謀長は母親の死を悼んだ後、仏印派遣軍の歌の作曲を依頼した。
その後、古関裕而は、仏印派遣軍の歌を作曲し、音楽会を開いたり、イベントを開いたりして、一仕事を終えた帰国することになった。
すると、河村参謀長は「君はお酒を飲まないので」と言い、フランス製の大型チョコレート50枚や、ヨウカン50や民族音楽器などを土産にプレゼントした。
さて、甘い戦利品を得て帰国する古関裕而は、羽田行きの飛行機に乗っていたが、空襲警報の影響で福岡で飛行機を降ろされた。
そして、福岡で1泊して、汽車で東京を目指すのだが、弁当を買おうとしたら、外食券が無いとダメだと言われ、弁当を買えなかった。
向かいに座っていた婆さんが、上手そうにオニギリを食べていたので、古関裕而は仕方なく戦利品のヨウカン1本にかぶりついた。
戦時中は砂糖が貴重品だったため、オニギリを食べていた婆さんが驚いていたので、古関裕而は事情を説明して、ヨウカン1本とオニギリ1個を交換して欲しいと頼んだ。
すると、婆さんは大喜びして、「1つと言わずに2つ取ってください」と言い、オニギリとヨウカンを交換してくれた。
その後はヨウカンばかり食べていたが、古関裕而は無事に東京にたどり着いた。
ところで、母親の葬儀は古関裕而が戻ってきてからという事になっており、昭和19年(1944年)9月5日に福島県で母親の葬儀は無事に行われている。
なお、朝ドラ「エール」の実話やモデルのネタバレは「朝ドラ「エール」のモデルとあらすじとネタバレ」をご覧ください。
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