おちょやん-第13週「2代目・天海の襲名」の実話の解説

NHKの朝ドラ「おちょやん」の第13週の実話のネタバレと解説です。

■おちょやん-第13週の実話の解説

「おちょやん」で天海一平(成田凌)が、鶴亀の社長・大山鶴蔵(中村鴈治郎)の襲名で2代目・天海天海を襲名したので、その実話を紹介する。

天海一平(成田凌)のモデル2代目・渋谷天外は、曽我廼家十吾と共に、昭和3年に「松竹家庭劇」を立ち上げた。

この「松竹家庭劇」が「鶴亀家庭劇」のモデルである。

「松竹家庭劇」は、喜劇にホームドラマの要素を加えたので、「家庭劇」という名前にしたのだが、当時は「家庭」という言葉が新しい言葉だったため、「家庭劇」の意味が全く理解してもらえなかった。

しかも、今は「松竹」の社名を「しょうちく」と読むのが一般的だが、創業当時は「松竹」を「まつたけ」と読ませていた。

このため、「松竹家庭劇」を「まつたけ・いえにわげき」と読み、植木屋の芝居と勘違いする人まで居たのである。

また、昭和不況の影響もあったので、「松竹家庭劇」は全く客が入らなかった。

このとき、2代目・渋谷天外は、まだ「渋谷天外」の名前を継いでおらず、本名の「渋谷一雄」で芝居をしていた。

そこで、松竹の白井松次郎は、話題作りのため、「渋谷一雄」に父親の「渋谷天外」を継ぐように告げた。

初代・渋谷天外は、喜劇のトップを走る曽我廼家兄弟劇をしのぐ程の活躍をしたいたので、渋谷天外といえば、喜劇界では価値のある名前だった。

しかし、渋谷一雄は「渋谷天外」の名前を継ぐ気など無いうえ、「渋谷天外」の名前には莫大な借金が付いており、「渋谷天外」を継ぐと借金まで背負うことになるので、襲名を拒否した。

しかし、渋谷一雄は、松竹の白井松次郎の命令で、昭和4年に父親の「渋谷天外」を襲名した。

こうして、渋谷一雄は2代目・渋谷天外になったがのだが、話題作りに失敗したのか、「松竹家庭劇」は繁盛せず、なんとか潰れずに上演を続けていくのだった。

京都に居る母・夕(板谷由夏)に会いに行くエピソードは、おそらく「おちょやん」のオリジナルエピソードだろう。

母・夕(板谷由夏)のモデルについては「おちょやん-母親・夕(ゆう/板谷由夏)のモデル」をご覧ください。

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