おちょやん-朝比奈灯子(小西はる)のモデルと解説

NHKの朝ドラ「おちょやん」に登場する朝比奈灯子(あさひなとうこ/小西はる)のモデルと解説です。

■朝比奈灯子(小西はる)のモデルと解説

朝比奈灯子(小西はる)は鶴亀歌劇団から、鶴亀新喜劇に入った女優という点から考えると、モデルは松竹歌劇団出身の九重京子だと考えられます。

九重京子は、大正10年(1921年)10月1日生まれ、大阪府大阪市大正区の出身。小学校を卒業して、一度は宝塚音楽歌劇学校が、家から遠いという理由で、松竹歌劇団に入り直し、14歳時に初舞台を踏んで、男役として活躍した。

松竹歌劇団の先輩には、後に「東京ブギウギ」でブレイクする笠置シズ子が居る。

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■松竹新喜劇に入団

松竹歌劇団で活躍した九重京子は戦後、松竹の誘いで、松竹新喜劇の旗揚げに参加し、喜劇女優としての道を歩み始めた。

入団から1年ほどしてから、座長の2代目・渋谷天外と不倫の関係になり、九重京子は2代目・渋谷天外の子供を妊娠する。

2代目・渋谷天外は、浪花千栄子と結婚していたが、子供が居なかったので、40歳を過ぎて我が子を抱ける喜びから、浪花千栄子と離婚をして、九重京子と結婚する事を選んだ。

浪花千栄子は子供が居なかった事もあり、身を引いて2代目・渋谷天外と離婚すると、松竹新喜劇も辞めて、京都に移り住んだ。

一方、九重京子も妊娠を機に松竹新喜劇を辞めて、子育てをしながら2代目・渋谷天外を支えた。

■まさかのハッピーエンド?

役者が飯を食えるようになるのはテレビが登場して以降の事で、このころの松竹新喜劇は経営が軌道に乗っておらず、苦しい時代だった。

しかし、浪花千栄子と離婚直後に、2代目・渋谷天外が書いた芝居「桂春団治」が大ヒットして、松竹新喜劇は経営が軌道に乗り、人気喜劇団となる。

さらに、この「桂春団治」で、藤山寛美が人力車夫を演じて注目を集め、人気役者への道を歩み、やがて、「喜劇界のプリンス」と呼ばれるよになる。

一方、離婚した浪花千栄子も、花菱アチャコの相手役に抜擢され、NHKのラジオドラマ「アチャコ青春手帖」に出演すると、柔らかい大阪弁が話題となり、「アチャコ青春手帖」が大ヒットする。

さらに、浪花千栄子は映画にも出演するようになり、数々の名監督から起用され、名脇役となった。

このように、離婚を切っ掛けに、みんなが仕事で成功して、幸せになっており、2代目・渋谷天外は「1足す1が2になるとは限らない。別れた方がよい場合もある」と述べている。

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■キャストは小西はる

朝比奈灯子を演じる小西はるは、2000年10月16日生まれ、大阪府の出身。朝ドラ「おちょやん」の出演時で20歳である。

大河ドラマ「いだてん」やTBSのドラマ「G線上のあなたと私」に出演しているが、朝ドラへの出演は「おちょやん」が初出演となる。

ドラマへの出演本数は少ないが、若いながらも数多くの舞台に出演しており、演技力のある実力の若手として注目を集めている。

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