最愛-最終回の感想-真田梨央と加瀬賢一郎のハッピーエンド

吉高由里子が出演するTBSのドラマ「最愛」の最終回(第10話)の感想です。

「最愛」の最終回のあらすじとネタバレは「最愛-最終回のあらすじと結末と真犯人ネタバレ」をご覧ください。

最愛の最終回の感想

「最愛」の最終回は面白かった。「最愛」は、ドラマ「Nのために」と「リバース」を掛け合わせたようなドラマだった。

「最愛」は犯人を当てる系のドラマではなく、登場人物のそれぞれが「最愛の人」のために行動するという内容だったので、犯人無し系の事故オチかと思っていたので、私の犯人考察は外れてしまった。

しかし、第1話で加瀬賢一郎(井浦新)の赤いボールペンに着目していた人も居たので、着眼点が凄いと思った。

さて、「最愛」の中で起きた「15年前の事件」「渡辺昭(酒向芳)の事件」「橘しおり(田中みな実)の事件」の全てに関わっていた真犯人は、弁護士の加瀬賢一郎だった。

朝宮達雄(光石研)は、15年前の台風の日、組合の会合で遅くなると言って出かけたが、朝宮達雄が会っていたのは加瀬賢一郎(井浦新)だった。

朝宮達雄は、真田梨央(吉高由里子)が東京に出た後の事を加瀬賢一郎に頼んでいたのだ。

そのとき、加瀬賢一郎の携帯電話に、弟・優からの着信があり、慌てて陸上部の男子寮へと戻ると、真田梨央が倒れており、渡辺康介(朝井大智)が血を流して死んでいた。

加瀬賢一郎は警察に電話しようとしたが、朝宮達雄が「優を人殺しには出来ない。この子らを、さらし者にはできん」と言い、電話はしないように頼んだ。

加瀬賢一郎は「優は未成年なので保護される」と説明するが、朝宮達雄は「法律の話をしているんじゃない。親子の話をしてるんだ」と懇願すると、加瀬賢一郎は朝宮達雄に協力し、真田梨央を自宅へと運んで、渡辺康介の遺体を隠す手伝いをした。

加瀬賢一郎は弁護士倫理を破るという危険を冒してまでも、朝宮達雄の親子愛に突き動かされ、犯罪の隠蔽に手を染めた。それが15年前の事件の真相だった。

加瀬賢一郎は朝宮達雄の死後、朝宮達雄の代わりになろうと決めるのだが、真田梨央への恋愛感情は芽生えなかったのだろうか?

私は、加瀬賢一郎は真田梨央に対する恋愛感情を持っていたが、加瀬賢一郎は自分に「朝宮達雄の代わりだ」と言い聞かせいたように思った。

一方、真田梨央は加瀬賢一郎をどう思っていたのだろうか?

真田梨央が加瀬賢一郎に「私のことをどう思ってるの?」と尋ねるシーンがあったのだが、私はこの台詞は恋愛の駆け引きのようで、卑怯だと思った。

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最愛-朝宮達雄(光石研)と渡辺昭(酒向芳)との対比

渡辺昭(酒向芳)は、息子・渡辺康介(朝井大智)が犯した罪について、「ちょこっと悪戯しただけじゃないか。悪いのは誘ってきた女の方じゃ」と吐き捨てており、とことんクズ人間として描かれていた。

これに対して、朝宮達雄(光石研)は息子・優の代わりに罪をかぶって死んでいくような子供思いの優しい父親として描かれていた。

2人は対照的に描かれているのだが、本質的には同じだと思う。

渡辺昭も朝宮達雄も、自分たちのために行動しているのではなく、罪を犯した息子(最愛の人)のために行動しているだけであり、父子愛という点では、本質的には同じなのだと思う。

最愛-渡辺昭(酒向芳)は顔の無いロボット

私は渡辺昭(酒向芳)を観て、手塚治虫の「鉄腕アトム」を思い出した。たぶん「ダムダムの首」という話だったと思う。

ダムダムという名前のロボットは、事故で顔を失い、その顔を盗まれてしまう。

ダムダムは自分の顔を取り戻すため、他のロボットから顔を奪って自分に付けるが、自分の顔ではないので、「違う」と言って放り捨て、次々にロボットを壊して自分の顔を探していく。

そして、ダムダムは、ただ自分の顔を取り戻したいだけなのに、他のロボットに危害を加えるので、危険ロボットに認定されてしまうのである。

渡辺昭(酒向芳)も、単に15年前に死んだ息子の死の真相を知りたいだけなのに、視聴者からクズ認定されている。

私は渡辺昭(酒向芳)を観て、鉄腕アトムに登場する顔の無いロボットと同じだと思った。

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最愛-消えた加瀬賢一郎(井浦新)

加瀬賢一郎(井浦新)は最終回で、全ての秘密を背負って消えた。

後藤信介(及川光博)が「秘密を抱えて生きる人生を受け入れるのは難しい」と言って出頭することにしたので、加瀬賢一郎は相当な覚悟で秘密を抱えて消えたのだろう。

加瀬賢一郎は朝宮達雄(光石研)の代わりとして、真田梨央(吉高由里子)や弟・優を家族、家族以上にっており、最終回で消えたのだろう。

おそらく、朝宮達雄が生きていても同じ事をしただろうと思った。

最愛の吉高由里子が良かった

吉高由里子については、阿部寛が主演したドラマ「白い春」に出演していたときの吉高由里子が一番好きで、「白い春」を超える作品はなかったのだが、「最愛」の吉高由里子は良かった。はまり役だった。

それに、松下洸平と井浦新の対決も良かった。地味な渋さが相乗効果を発揮している感じで、このコンビもまた観たいと思った。

ただ、井浦新は卑怯だと思った。井浦新は「最愛」の放送中に「世界ふしぎ発見」に出演して、縄文土時代が好きだと言い、縄文土器愛を語っていたので、加瀬賢一郎(井浦新)が出るシーンで縄文土器を笑ってしまった。

「最愛」は細かい所は無理があると思ったが、全体的には面白かったので、10話で終わるのは、もったいないと思った。面白いドラマは、昔のように12話にして欲しい。

さて、「最愛」は終わってしまって残念だが、「最愛」の次に始まるドラマ「妻、小学生になる。」は原作を読んだだら面白かったし、感動したので、かなり期待できる。

「妻、小学生になる。」は、蒔田彩珠と毎田暖乃が出演しているので、楽しみだ。

妻、小学生になる-原作のあらすじと最終回のネタバレと相関図」へ続く。

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